鳩頭の空中散歩

じっと手を見る冬の夜

 そういえばBlog作ってたんだとうっかり忘れるくらい絶賛放置中だが、2024年になったので坂道Gデータ集計もしないとな、乃木坂6期生の募集も開始されるし。と思いつつ、5期生が加入した頃が前任校の任期切れでてんやわんやしていた頃で、わりとそれどころじゃなかったので5期生をいまだにちゃんと把握していない。
 けやき坂が日向坂に改名したのをリアルタイムで見ていたのでおひさま路線だったが、今はびっくりするくらい日向坂に興味なくなっていて、なぜだろう?と思い返すと愛萌の卒業で一気に冷めた気がするような気がしなくもなかったり。
 欅の3期生もちゃんと把握していないけど、今一番興味あるのは?と考えると欅坂だと思う。

というのはほんとどうでもよくて。
hatoatama.hatenablog.com
 相変わらずこの記事が当Blogで一番アクセスを得ている記事。

 これを書いたのは、任期が切れて無職に突入しなんとか翌年度からの職を確保しようと履歴書をばら撒いていた頃で、やさぐれていた。任期が切れたのがコロナ禍直前で、コロナ関連の支援を受けられず、失業手当が切れたところでいよいよ「吊る」ことも考慮にいれつつ、生活保護一歩手前の生活支援融資を行政からもらっていた。今考えると、やさぐれどころではなくすでに病んでいたな。
 「大学にこだわってるからやろ」と言われるところだろうが、折り悪くこの年度まで科研費をもらっていて、任期が切れた大学に学部長付の無給の客員研究員として籍を置かせてもらい、長期休み中の実習室の隅を実験スペースとして間借りして科研費研究だけ続けさせてもらっていたので、下手に動くこともできなかった。
 なんとか2021年度から地方の小さな短大に任期なしで拾ってもらって、そろそろ4年目を迎えようとしている。大学の職を得てから、空白を挟みつつ干支一回りはすでに超えた。なんだかんだで「ダイガクのセンセー」をそれなりに続けている。初任地は「地元では負け知らず」のそこそこの規模の女子大の助教で、准教授となった今より給料がよかった。デフレ脱却して無事スタグフレーション突入のご時世とはいえ、10年で年収が150万減っているというね。
 地方の小さな短大の実務系の学科ではBasic Scienceを担当できる教員が居らず、1年生前期の基礎系科目全般をすべて担当する [ 中学校の理科の先生 ] 状態を3年続けている。細々と続けていた研究の貯金で2022-23年度で科研費をもらえたが、授業負担が多すぎて研究する時間は全くなく、あと1ヶ月で使い切れないほど研究費が余ってしまっている。「研究の進展の遅れ」を理由に延長申請をしたところ。時として苦痛ですらあった大学院生時代の実験室籠りの生活が懐かしくなる。

 実験系の研究が全くできない一方で、前任校で取り掛かった教育工学の研究で、成果こそまだなものの、研究コミュニティに参加しているうちに縁ができてきた。本業は分析化学なので、分析データの解析も学生の成績の解析も私にとっては同じことで、PCさえあれば解析モデル開発等のドライ研究にシフトできるのは、分析化学をやっててよかったと思うところ。教育工学は良い製品を均質に大量生産する」という生産工学にルーツを持ち、教育学とは全く異なる、むしろ水と油といっていいほど相反し、教育学の連中からは目の敵にされる。教育工学の人間は、教育学畑の人を「あいつら科学者じゃねえwww」と言う。
 「マウスに薬物を投与して生理学的応答を解析することと、学生に教育を施してその成果を測定することに、なにか違いがありますか?」
 などとうっかり教育学畑の人に言ってしまったものだから、「そんなんじゃない、教育は愛だ!」と目ん玉ひん剥かれて激怒され、「うん、あなたとはもう口ききません」とガチ険悪になった(笑
 教育工学の研究コミュニティで知り合って情報交換をしている、実践的看護能力の適正な評価方法の開発と普及に奔走されている看護教育学の先生も、業界のエライ人から「看護は心よ!」と言われたという同じような経験をされたと聞いた。

 そっちの縁で非常勤講師の話をいただいて、本務校での担当科目だから授業改善にもなるということで引き受けている。
 金にあまり興味がないとはいえ、10年ちょっとで年収が月10万円レベルで下がっているので、「お小遣い」というには過大な非常勤講師の収入がとても助かっている。非常勤講師だとコマいくらでちゃんとお金もらえるし。初等・中等教育の先生方が「定額使いたい放題」という過酷な就労環境にあり一向に改善されないことが問題となっているが、毎日1年生と授業で顔をあわせるという状況なのに給与は定額という状況なので、小中学校の先生の苦労がちょっとわかるような気がする。チューター制だから担任もやってるし。

・・・科研費を余らせまくって保護者面談の日程調整で頭を悩ませている年度末、「◯◯短期大学◇◇学科 准教授」という自分の名刺を眺めてゲシュタルト崩壊しかかっている冬の夜の愚痴。